【仏像の種類・見分け方】イラストでやさしく解説

イラストでわかる仏像の種類

こんにちは、仏像マニアの真船きょうこです。

仏像の種類や
見分け方を知りたいけれど

よくわからない、難しくて嫌になりそう…」

という事はありませんか?
この記事ではそんなお悩みを解決します。
ポイントを押さえれば、わかりやすくなりますよ

この記事を読むと
・仏像の種類をおおまかに見分けられるようになる
・それぞれの種類の特徴・役割がわかる
・ここに網羅しきれないたくさんの仏像も、分類できるようになる

それでは一緒に学んでゆきましょう♪

スポンサーリンク

【結論】仏像には序列があり、5グループに分けられます

まずここが重要なポイントです!図をご覧ください。

仏像の序列

上から偉い順に 如来にょらい菩薩ぼさつ明王みょうおうてん・その他の像です。

難しい名前ですよね。
サンスクリット語(古代インドの言葉)がもとになっているそうです。

筆者はこの序列を覚えるために

筆者 まふね
筆者 まふね

頭文字が『にぼみて』かあ、
煮干しが「見てー」と言ってるから、じっと見てあげるイメージね

謎の語呂合わせを作りました。

煮干しを見つめる筆者

この「にぼみて」5種類はどのように見分けるのかお話ししますね。

見分け方まとめ図

まずは仏像の名前で種類がわかります。

例…釈迦如来しゃかにょらい地蔵菩薩じぞうぼさつ不動明王ふどうみょうおう帝釈たいしゃくてん などなど

しかし名前を見てもわからない事も多いのでこんな図を用意しました。題して
「役割・キャラ(来歴)・姿で見分けよう」

仏像の役割、キャラ、姿

・仏像界トップの仏さま「如来」
悟りを開いたブッダ(修行僧)がモデルで
シンプルな服装

・如来になるため修行中の「菩薩」
出家前のブッダ(王子様)がモデルで
ドレスアップしている

・悪を砕く「明王」
優しい姿では救えない人々のために
如来が怖い姿に変身している
※大日如来という如来です

・仏教を護る「天」
インドの神々が仏教に取り入れられた仏さまで
男女の貴人・武神・鬼など

・仏教関係者「その他」
高僧こうそうや宗派をひらいた祖師そし、神と仏の融合や仏像周りの動物など
人・神さまから生き物まで様々な姿

それぞれ役割と来歴からお姿が決まっていると分かれば、少し身近に感じませんか?

それでは5種類の特徴を一つ一つ見ていきましょう

如来…仏像界のトップ

悟りを開いたブッダ(修行僧)がモデル。
超人的な存在のため、お体にいくつか特徴があります。

如来の特徴1~5

螺髪らほつ…修行中に長く伸びた髪が悟りを開いたときしゅるっと丸まってパンチパーマに
肉髻にっけい…頭の盛り上がりは知恵の塊
白毫びゃくごう…眉間にも白い巻き毛。光を放つ
水かき…指の間の水かきでたくさんの人を救う(すくい上げる)
衲衣のうえ…修行僧のそまつな衣服

菩薩…如来になるため修行中

出家前のブッダ(王子様)がモデルなので、美しくドレスアップしています。

菩薩の特徴1~7

宝髻ほうけい…髪を結い上げている
宝冠ほうかん…美しい冠
瓔珞ようらく…ネックレス
臂釧ひせん…上腕につける飾り
腕釧わんせん…ブレスレット
天衣てんね…ショール
…巻きスカート

明王…悪を砕く

優しい姿では救えない人々のために、如来(大日如来)が怖い姿に変身しています

明王の特徴1~4

火焔光背かえんこうはい…煩悩(心身を乱す心の動き)を焼き尽くす炎
宝剣ほうけん…悪や煩悩を断ち切る剣
忿怒面ふんぬめん…怒りの表情。髪は編んだり逆立ったりしている。
羂索けんさく…悪・煩悩を縛ったり人々を救い上げたりする縄

天…仏教を護る

古代インドの神々が仏教に取り入れられ、仏教を護る仏さまたちに。
男女の貴人・武神・鬼に動物などさまざまなお姿です。

梵天、吉祥天、金剛力士、阿修羅

梵天ぼんてん…髪を結い礼服を着た貴人
吉祥天きちじょうてん…古代中国の貴婦人がモデルといわれる
金剛力士こんごうりきし(いわゆる仁王さま)…半裸で怒りの形相、金剛杵こんごうしょという武器を持つ
阿修羅あしゅら三面六臂さんめんろっぴ(3つの顔と六本の腕)で武器を持つ事も。
阿修羅のように見た目や名前で判断がつかない仏さまは、天であることが多いです

その他…仏教の関係者

仏教に関係する諸像。
高僧(えらいお坊さん)・祖師(宗派の開祖)、日本の神道の神さま、神と仏の融合の像や動物など。

高僧、神像、蔵王権現、動物

高僧こうそう…お坊さんの姿。衣服は質素だったり立派だったり
神像しんぞう(日本のカミ)…男神・女神ともに貴族のお姿が多いが、武神姿もある
蔵王権現ざおうごんげん(仏教の仏が神道の神として現れた存在)…明王のような姿で右手右足を上げている
動物…像は背中に仏さまを乗せたり、獅子・狛犬は門番になったり。

まとめ

いかがだったでしょうか?
実際に仏像を見る時に三角の分類の図を思い出せば、楽しみながら見分けられるようになっていくと思います。
たくさん仏像に会いに行ってみてくださいね😊

なおこの記事の信ぴょう性につきまして。
筆者は仏像巡りコミックエッセイを出版しており、仏像に関してはマニアとして一通りの見識があるつもりでおります。

この記事も、たくさんの本をしっかりと調べて書きましたので
情報に大きな間違いはないはずですが、私は専門家ではありません。
もっと確実で詳しい事を知りたい方はぜひ、仏像のエキスパートの本をご覧くださいね。

イチオシはこちら↓


仏像鑑賞に必要な知識がつまっていてわかりやすく読みやすく
有名な仏像の写真も満載!

他にもおすすめの名著を、別記事にまとめました。

みなさんが仏像を楽しんで下さいますように!

未分類
\この記事をシェアする/
スポンサーリンク
ブログランキング参加中

いいねと思ったら、ポチッとお願いします!
    ブログランキング・にほんブログ村へ

この記事を書いた人
真船きょうこ

イラストレーター・漫画家/仏像描いて10余年 ▶︎京都で日本画や仏像史を学ぶ→デザイナ→漫画家 ▶︎著書に『仏像に恋して』『彼と彼女のヒストリごはん』など ▶︎静岡生まれの関東在住、絵画講師、一児の母。詳しくはこちら

\フォローする/